久々にギターの修理、改善をやることに。
今回の問題点は

ネックを握ったときに手が痛くなる
チューニングが狂いやすい
全体の調整

といった具合。

まずは元の状態
FullSizeRender

およそ一年前に私が作ったギターです。
作ったというか組み立てたが正解。
いわゆるコンポーネントギターというやつです。
外注でオーダーしたオリジナルボディシェイプ、リバースヘッドネック。元々ハードテイル仕様のブリッジをシンクロトレモロ仕様に改造したものでした。


できた当時は私も所有者も満足していたのですが時間が経つにつれてこれは良くないな、というポイントが浮き彫りになってきたとこでした。
私もこの一年で調整技術は製作時より成長してる(?)はずなので一旦ここで全体をアップデートさせようということに…。

まずネックの問題から。
ネックを握った際に指板のエッジが原因。
FullSizeRender
この状態から


IMG_4260
フレットはそのままに指板のエッジだけを削りました。削った部分は色が変わってしまいましたが再塗装は無しでそのままでokということで終了。
これだけでも劇的に弾き心地が改善されました。
製作時の見落としといっても良いくらい、次回のギター作りに良い勉強になりました。

続いてチューニングの問題に。
IMG_4262
ビフォー写真が無いのだが一番の原因はトレモロブリッジとリアピックアッププレートの干渉が原因。
製作時の段階でも注意しながら調整していたがアームを動かすとほんの僅かに干渉が生じていたのが発覚。
元々アームアップもできる状態にセッティングしていたので僅かな干渉でもチューニングが狂ってしまうのだ。
対処内容としてはプレートを削り干渉を回避。
写真はないがトレモロスプリングを硬めの物に変えてアームアップはしないダウンオンリー仕様に。※フローティング状態でも大丈夫だけど今回はこれで。

更にその他の問題に着手。
フロントピックアップの調整の問題。
FullSizeRender
テレキャスターのフロントピックアップはダイレクトマウントなのでわざわざピックガードを外さないと調整ができないのだ。
最近のテレキャスターはピックガードにマウントしてあるものもありますが昔の発売当初のテレキャスターはボディにダイレクトマウント仕様でした。このギターもそれにならって合わせましたが、いかんせん調整が面倒なのは事実。

ちなみにダイレクトマウントのメリットはピックガードの取り外し、交換が簡単ということ。
サウンドの違いは耳で分かるほど明確な変化はありません。センターピックアップはピックガードにマウントしているためピックガードの取り外しの恩恵もこのギターには適用外なのでピックガードにマウントするように変更しました。
IMG_4259

ヘッドについても仕様変更。
FullSizeRender
完成当時、ストリングガイドを付ける前にロゴのデカールを貼っていたため思いっきりかぶってしまっていた。
そもそも、ストリングガイドはナットから弦落ちするのを避けるために付けられたパーツ。
ただ、リバースヘッド仕様の場合5、6弦のテンションが充分あったのでガイドが無くても演奏に影響が出ないと判断できたので外すことにしました。
FullSizeRender
穴埋めの跡はありますが、ロゴの見た目も良くなりました。今回は外しても問題がなかったけれど他のフェンダースタイルのギターでストリングガイドが不要、というわけではないので注意。

これもこの件で色々調べて勉強になったこともあるので次回記事にするかもです。

以上が今回で手を加えた修正です。
演奏しやすくなったということで良かったです。
今年はもう製作や修理予定はないので来年に向けて準備していきたいです。